ヒーラー・ガール聖地巡礼・舞台探訪記録(青森県・斜陽館)

先日、『ヒーラー・ガール』の聖地の一つである、青森県五所川原市にある太宰治記念館「斜陽館」へ行って参りました。

『ヒーラー・ガール』は2022年4月〜6月に放送されたオリジナルTVアニメで、歌の力で人を癒す「ヒーラー」による第三の医学「音声医療」が普及した世界で、ヒーラー見習いの少女たちが夢に向かって邁進する、といった内容の作品です。
2022年6月20日に最終回を迎え、そちらを観て受けた感動をそのままに2日後の22日に聖地巡礼のため青森県へ行きました。

なお今回私は全て公共交通機関を用いて訪問しております。

本記事にて紹介する太宰治記念館「斜陽館」は、本作の中では「烏丸音声治療院」として登場し、院長の烏丸理彩やヒーラー見習いの藤井かな、五城玲美、森嶋響たちの生活の場となっております。
作中で何度も登場する場所で、尚且つ実際の様子が忠実に描き込まれていますので、訪れた際には「作中でこのシーン見た!」と感動を覚えること間違いないかと思います。

 

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弘前駅からの経路


弘前駅から五所川原駅へ向かいます。
JR奥羽本線にて40分程度。


五所川原駅に着いたら、同ホームにある津軽鉄道津軽五所川原駅へ入り直し、金木駅まで向かいます。
所要時間は30分程ですが、JRから津軽鉄道への接続がスムーズでない時間帯もあり、乗り換えまでに40分程待つこともあるようです。

レトロな駅舎が良い雰囲気でした。

 
1両編成のワンマン列車に乗り込みます。

作中では本体の色が抑えられていますが側面のデザインは忠実に再現されています。

 
車内の風景も忠実ですね。(第10話で響が実家から治療院へ向かうシーン)
座席や座席間の小テーブル、窓の大きさ等そのままに再現されています。

車外の風景は木々が多い田舎の風景が続き、とても癒されます。
桜の木が線路脇に並ぶ区画もあり、桜のシーズンにも探訪したいものです。

 
金木駅駅舎(第10話にて登場)
本駅は椀木式信号機(手動の電車用信号機)が現存している数少ない駅という事で有名だそうです。

金木駅に着いたら徒歩5分程で斜陽館へ到着します。

 
作中では烏丸音声治療院を引きで描いたこちらのカットが多用されていて印象深いため、現地に到着した際の感動もひとしおです。
なお作中では建物前が急な坂として描かれておりますが実際は平坦な道でした。

また「斜陽館」とは、明治40年(1907年)に太宰治の父によって竣工された店舗を兼ねた2階建ての住宅です。1階に和室11室、2階には洋室を含む8室があり、米蔵などの付属建物や庭園を含めて約680坪もの豪邸です。(テニスコート8面分くらい!)
昭和25年(1950年)頃にはこの家は売りに出され、旅館として経営されていた時期もあるそうです。この時期に太宰治の小説『斜陽』から「斜陽館」と命名されたとの事。
100年以上前に建てられ、人の出入りも多かったはずですがこれ程綺麗なままで現存しているのも驚きです。

 

●ここからは斜陽館の内部をご紹介します。

 
1階・土間・休憩スペース(第4話)
画面右奥が入り口、左側が休憩スペースとなっております。

 
1階・板の間(第10話のハロウィンパーティ)
作中で登場した囲炉裏や茣蓙も実際に置いてあるものと同じでした。
奥の休憩スペースは作中ではカーペット張りの待合室としての扱いでしたが、実際は太宰治の紹介スペースとして利用されていました。

 
1階・常居、茶の間(第3話)
よく見ると奥の部屋の畳の張り方まで忠実に再現されています。

 
1階・板の間の柱(第10話)
立派な柱や梁がリアルに再現されています。
アニメでは烏丸治療院の広々とした空間を印象付けるようなパースで描かれており、実際には同じような画角では写真を撮ることができませんでした。
作中ではこのような特徴的なパースでの背景作画が度々見られます。どれもシーンを印象付けるスパイスになっており作品の魅力の1つです。

 
1階・座敷から見た庭園(第3話)
庭の植え込みや飛び石も忠実に再現されています。
ヒーラー見習いの彼女たちは庭に出て掃除をしたりするシーンが多くあるのですが、残念ながら庭に出て見学することは出来ませんでした。

 
1階・座敷(第1話)
第1話で休憩をしていたり第10話でハロウィンの準備をしていた和室です。奥の壺や右側の違い棚、襖の奥に見える庭園の風景などが一致しています。

 
1階・廊下(第3話)
作中で見て狭い!と思っていた廊下も実在しました。
第3話で、かな・玲美・響・笙子の4人が横並びでお掃除をしながらこの廊下を歌い歩くシーンが個人的にはお気に入りです。

 

 
階段(第3話)
複雑な形をしたこちらの階段も実際のものと同じ構造になっていました。
第3話、10話は特に烏丸治療院が隅々まで描かれる観ていて楽しい回です。
聖地を巡った後に観るとより背景に目がいって面白いかもしれません。

 
2階・廊下
格子の感じや照明の形など一致しています。
理彩の部屋、響の部屋、ヒーラー見習い3人組がよく使用していた部屋(フローリング床で緑の砂壁の部屋)は見つかりませんでしたが、この照明はそちらの部屋でも使われております。

 
2階・洋間
理彩が使用していた椅子も実在していました。

 

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以上、斜陽館(烏丸音声治療院)の様子でした。

写真で見てわかる通り、どれも細部まで忠実に再現されており建物内を歩いているとまるで『ヒーラー・ガール』の世界を感じられるようでした。
実際にかな達が生活している様子なんかも思い浮かぶようでしみじみ感じるものもありました。

『ヒーラー・ガール』の聖地はこちらの他にも東京・聖蹟桜ヶ丘(第1話他)、兵庫・湯村温泉(第11話)、新潟・佐渡島(第5話)等各地に点在しているそうです。
そちらもいつかは訪問してみたいです♪

 

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